新作。
三月に刊行されるが、来週あたりからその次のを書き始める。
一応、プロットは求められるが、私の場合、いくらプロットを書いたところで、一度としてその通りに書き進めたことがないので、無いに等しい。
基本的にプロットはつくらない。担当もあきらめたようで、どうせプロット通りに仕上がってこないと思っているらしく、これまでそれに対してのダメ出しはないことが救い。
決めるのはテーマだけ。一応それは頭にあるので、来週から少しずつ書こうと思う。
何しろ、もう一つ仕事があるので、従業員の給料も払わなければならないのでそっちもおろそかにはできない。
書くってのは頭脳労働ではなく肉体労働。その肉体労働を二つ抱えているので、体力的にはかなりきついが、老骨に鞭打ち、何とか期日前には仕上げるつもり。
書くことだけに限定すれば、オファーさえあれば一か月に一本ぐらいはいけそうだが、そんなに依頼があるわけもないので、現状を何とか維持できるよう、せっせと升目を埋めるとしよう。
あっ、税務署へ申告にも行かなきゃならない。
ゲラ校正が好き。
何作書いても、無名作家(私の場合)の心境ってのは、原稿を送っても(本当に形になるのだろうか)--と
いつも不安に思う。
だが、ゲラが送られてきた時点で全身で安堵する。
このゲラ校正。けっこう好きだ。これを送り返せば本になる。書き手にとって、本という形になるのが何より。あとはもう、一冊でも多くさばけてくれれば、とひたすら祈るだけ。
この作品。前にここに書き込んだ理由で、四日間ぐらいで全編書き直したものだ。おかげでそのときの疲れがいまだに残っているような気もするが、それだけに思い入れがいつもよりはある。
毎度のことだが、ほんと、売れてほしいなぁ。
新作情報!!
何とか、というか、三月に刊行されるようだ。
それにしても新刊情報の早いこと。これはどこでどうすれば調べられるのだろうか?
担当からの報せより先に、ネットでの書き込みにより、自著の出る月が知らされる。
危うくボツになりそうな今作だった。前に「赤面もの」と書いたが、全編を四日で書き直した。もう二度とこの轍は踏むまい。
あの時期、どうかしていたのだろう。気力だけは人一倍あるが、体力の欠如著しいのか、集中できていなかったようだ。
今年は元日から波乱のスタートだった。それが今なお続いている。
考えることばかりが多いが、まぁ、いい。
おかげで退屈だけはしない。
いまはもう、矢でも鉄砲でももってこい。そんな心境だ。
赤面もの。
「つらつらと読み直し、直せるところは直してください」
そう担当に言われ、読み返してみたところ、一気に顔が引き攣った。
自分で書いていながら、こんなひどい原稿、これまで見たことがない。
冒頭から終章まですべてダメ。俺が編集者なら、即、作者もろとも切り捨てるような原稿だった。恥ずかしい。
それにしてもなぜ? 仕上げて送る際に何度か読み直し、あちこち修正した完成稿のはずだったのに、まるで誰かが差し替えたかのようなとんでもなくダメなモノだった。
これを数日で直す。今夜は店を信頼している人物にあずけ、夕方からはこの駄原稿修正に没頭している。
でも、担当、優しいね。
「つらつらと読み直し、直せるところは直してください」だなんて。
見直せば、全部だもの。
これまではこんなこと一度もなかった。ほぼ一発OKだったので、どこかに慢心があったのだろうか。いやいや、まだまだ慢心するほどの実績はない。
魔が差したのだ、きっと。おそらくこんなのでは、F新人賞に出しても一次すら無理だったろう。
よかったぁ、直す機会が与えられて。末席にいるとはいっても一応プロの端くれ。
自身、こんな恥ずかしい体験はなかった。 猛省!!!
北日本文学賞、受賞作品を拝読して。
驚いた。
今回の受賞作品を読み、正直「?!」だった。
たしかに上手い。感嘆する箇所は多々あった。だが、その感嘆した箇所が私には「?!」だった。
下読みの先生方、そして輝先生の選び方ーーというか嗜好、志向が変わったのだろうか。これほどに比喩、形容詞を多用した受賞作品の記憶がない。
作者は美しく? 書くことにとても腐心されているように思う。それが「これでもか」というほどの…のようなにあらわされている。
そして極め付きは、
>>軒端の雨垂れが地面に落ちるぐらいの時間が必要だった。
>>池の向こう岸の波が、こちらに届くくらいの時間が過ぎ去った。
この箇所だ。これは一見、違うようでいて、同じ表現だ。過去の輝先生なら切って捨てていた表現ではないだろうか。
最初は、一瞬、二番目は、数分過ぎ去った、だけでいい。
輝先生ならそう言いそうな気がしてならなかったが、今回は受賞作品に推した。
小説とは、そして人がする評価に接するとは難しいものだ。選考経過報告の文に於いても、そのあたりにも少し触れて欲しかった。
今日は部屋の机の上に無造作に活けていた蠟梅が咲いた。一つの短編が書けそうなほどに香ばしい。
波乱の夜明け。
大晦日から新年二日まで店は休みで、三日から営業を、と思っての正月だったが、一日に不幸の報せがあり、三、四日とその場に行きっ放し。
そんなこんなで明日五日からの営業となった。ま、義理事は仕方ない、とは思うものの、振り返れば、昨年の正月もそうだった。
今日は葬祭場から午後に三時ころ帰宅。着替えて明日からの営業の支度があるのですぐに店へ行き、一時間ほど前に帰宅。
いろんなことがあるね。でも何があっても頑張らなければ、だね。
明日からは店も書く仕事も、自分なりに熱中しなければと思う。
謹賀新年。
新年おめでとうございます。
旧年中はお世話になりました。今年もよろしくお願いいたします。
今朝はいつもよりだいぶゆっくり寝ていました。起きて、神様と仏様への正月用の朝ごはんを供え、体験したことのないようなゆったりとした時間を過ごしています。
さて、今年はどうなるのでしょう。何冊か刊行できるのでしょうか。これが毎年初頭に思う一番目のことです。
店は三日からの営業。島への橋が来年あたり架かりそうなので、それまでは何とか老体に鞭打ち、頑張っていこうとゆるい決意をしているところです。
みなさん、気仙沼大島ご来島の折には、ぜひ「漁師のせがれ」にお立ち寄りください。とともに「小鳥遊葵」のエロ小説もご愛読いただければ幸いです。
今年のみなさんのご多幸を心よりお祈りいたします。