一泊二日。
半年ぶりの上京も、生憎の雨。
午後一時半に目的地に着いたものの、懇親会開始の五時半までの時間を持て余す。
天気がよければあちこちで歩くのだが、仕方ないので、早めにチェックインし、時間まで昼寝。
懇親会が行われるホテルを予約していたので、その点ではリラックスできた。
以前までだと友達の多い川崎に宿をとっていたので、移動だけで大変だった。
会は一月には見えてなかった人たちも参加していて、数人と名刺交換。
みんな売れっ子ばかりなのと、人見知りなので、怖気づいたわけではないが、末席で終始、クピクピと一人水割りを呑んでいた。
立食パーティは疲れるね。それに、料理人としても飲食店関係に長年携わった、一応、その業界のプロなので、出された料理類の原価を本能的に計算していて、
「ふむふむ、だいぶ儲けているな」と感心しつつ、されでも卑しいスピードでガツガ口に放り込んでいた。
二次会も参加するつもりでいたのだが、眠くて気のりしなくなり、一人にその旨を伝え、部屋にあがった。それでも十一時頃まではテレビを観ていたけれど、いつの間にか眠ったようで、目覚めたのは朝六時。
朝食付きだったのでレストランに行き、朝から腹いっぱいになる。バイキング形式。
三陸のホテルに長いこと勤めていて、バイキング料理もむろん用意していた経験はあるけれど、都心のビジネスホテルは田舎の観光ホテルとは大いに異なり、精々、十品ぐらい。
その点、三陸の港的のホテルは朝から豪勢。少なくとも三十品ぐらいはあるし、今なら板さんが眼の前で卸す、鰹の刺身や叩きなども、これでもか、というぼとに出るからね。
ま、そんなこんなですぐにチェックアウトの時間が迫り、ホテルを出て、有楽町まで移動し、デパートのハイカラな紳士用品売り場で、何となく気に入ったのを手に値段も見ないでレジに行くと、普段行っているユニクロ製品なら、二十着は買える値を言われ、危うく悶絶しそうになりながらも、「うんうん、ま、いいか」と意味もなく無言でうなずき、鷹揚に購入。それでも何となく、いい気分でとっととその店を出ました。
新幹線の時間は午後三時三十六分。まだ三時間以上も時間があるので、同じ有楽町で、映画を観て時間を潰すことに。
邦画で、何故か出演者の名がローマ字の、「エリカ」という映画。
浅田美代子も上手かったけれど、出演陣はほぼ達者な演技でしたね。唯、耳がよすぎる成果、あの映画館の大音響にはいささか困りました。もちっと、音量を絞ってもいいとは思うのですが。
有楽町から東京駅までは一駅。頃合いの時間に着き、これは上京した折恒例の、東京駅構内、中央の新幹線乗り場傍にある、弁当専門店で、うなぎ弁当五つをお土産として買い、週刊誌を三冊も買い、その三冊の週刊誌を読み終えたころには一関到着。
そんなこんなで、慌しいたった一日の上京は恙なく終わりました。
次は一月かな?。 あ、その前に九月に、もう一つの集まりがあるので行くことになるような気も。短い旅は、疲れます。