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小鳥遊葵(たかなしあおい)のブログ

主に短中超編の、埃をかぶっている小説を発表しようと思ってのブログです。よろしくお願いします。

紅葉。

 四季を通じ、休みには必ずといっていいほどに、どこかへ出かけている。
昨日もいい天気だったので、車で二時間半ぐらい走り、栗駒山に行って来た。
この山は秋田と宮城、岩手に跨る山で、この時期は、紅葉狩りの行楽客でにぎわう。
単に月曜が休みということで出かけたのだが、休日になっていることを忘れていて、狭い山道が渋滞していて、
挙げ句、いい天気だったのが不意の雨。写真を撮るのもままならなかった。f:id:kugunarihama:20151013092109j:plain

 まだ平地は少し早いが、栗駒山はいまが見ごろだろうか。空模様により色彩の鮮やかさは多少落ちていたが、
それでも大勢のお客さんが景色を楽しんでいるようだった。

 私はどちらかというと、紅葉よりは新緑のほうがいい。ひねくれものなので、赤や黄色に綺麗に変色した自然を素直に楽しめばいいものを、
一生を終えようとする葉っぱの最期の化粧、と捉える。死に装束。
 そう思うと、どうしても、これから、という感じの新芽や新緑の単純な緑色のほうに妙に魅せられてしまう。
 それもこれも、私自身が年寄りになったからなのだろう。f:id:kugunarihama:20151013092258j:plain

 雨で傘も持っていなかったので、早々に山を下り、平泉の毛越寺に寄った。
ここも観光客で賑わっていたが、紅葉は半月ぐらい早い、という印象だった。昨年は11月1日に行った。f:id:kugunarihama:20151013092436j:plain
凄かった。赤、朱、黄色、翠、ピンク、白。紅葉も様々で、燃え立つようだった。
 それに比べて、昨日の色は物足りない。

 この紅葉の季節を迎えると、今年の二月に亡くなった恩師を思い出す。
 鬱蒼とした森のような敷地内に茶室があり、遊びに行っては茶をご馳走になった。そのとき先生は言った。
「今度はぜひ、秋にいらっしゃい。庭の椛が真っ赤になり、この茶室に居ると、障子にその椛の色が映り、まるで外が火事のように真っ赤に見えるのよ」
 一度見たい。f:id:kugunarihama:20151013092714j:plain
 そう思いながら、いまではもう、それも叶わない。

 自然の移ろいは、そのような、色んなことを思い出させてくれる。