小鳥遊葵(たかなしあおい)のブログ

主に短中超編の、埃をかぶっている小説を発表しようと思ってのブログです。よろしくお願いします。

せっかちに、秋。


「 これ、喰うすか? 俺ぁ、一つ、喰ったけんと」
おいおい、婆ちゃん、まだとるの早いだろう。第一、昔ならともかく、いまどき、そんなのいらねえよ。
 そう無言でつぶやいた。
 せっかちな人だね、まったく。色合いからみて、まだ半月早い。f:id:kugunarihama:20150918191633j:plain

 だけどこのアケビ、子供のころはむしゃぶりついてたなぁ。
 現代のように、フルーツなど買って喰う時代じゃなかったから、ばたんきょやすもも、それにこのあけびや山苺(黄色いの)を、季節ごとによく採って食べたものだ。
 いまはもう、誰も見向きもしないけどね。

 無残にも、熟さないうちに婆ちゃんに収穫されたのは、我が家の庭にある、アケビでした。