小鳥遊葵(たかなしあおい)のブログ

雑多なことを、気ままに書き連ねている「場」です。

暇。

最近、暇なのをいいことに、ずっと過去に書いて日の目に当たらなかった原稿の読み直しをしている。

官能物の殆どは活字になっているので、その他の原稿。数だけはヤギに喰わせるほどにある。読み返したり書き直したりしていると、官能物との書き方の違いが如実に判る。

 

 どっちがどうとも言えないけれど、もっとも違うのは男と女の書き方の違いだろうか。一般的な小説は男女の物語にはいくつものパターンがある。手も握らずに終わる純愛? デートを重ねた間柄でも、手を握るぐらいで終わる関係もある。要するに、ハッピーエンドは無論のこと、男女が十組いれば十通りの恋愛模様が繰り広げられる。

官能はちょっと、いや、だいぶ違う。第一、官能物で純愛を成り立たせるのは至難の業だ。知り合った男女を十組描こうとすれば、その十組を必ず合体させなければ官能物にはならない。ストーリーはいくつもあるが、しかし、それにしても合体までいくまでの様々な回り道でしかない。

そう思えば、書き手としては目的が交わる、という一点なぶん、官能物のほうがはるかに難しい。なにもしないうちに別れさせてはいけないし、だから、そこへいくまでの色んなパターンを何とか強引にでも形にしていく。

 一般小説の男女は、何もなく別れた後の男女の機微や葛藤を描くという手もあるけれど、官能は必ずそこへいくまでの男女の機微や葛藤をなるべくや~らしく描かなければならないのだと思う。

 

 それにしても、こんなことを書くのも、「暇」だからだね。

そんなこんなで、明日からは料理人にカムバックし、長い期間ではないだろうけれど、アルバイトに精出そうとしているところです。