海開き。
いまごろ? と思われそうだが、三陸洋上に浮かぶこの島は、昨日が海開き。
何で今頃? と島人である私も少々訝る時期。
八月に入り、十日も経過すると、土用の波が立ち、クラゲも多くなる。正味半月の海水浴場。
この浜、震災前は水質や諸々の環境選で全国二位になったことがある「小田の浜(こだのはま)」。
当時、一位が沖縄の浜で、二位がここ。三位が岩手の浄土ヶ浜だった。
それにしても遅い海開きだ。日々暑いが、季節は確実に「秋」に移行している。
ひぐらしが鳴き喚き、庭のアケビもだいぶ大きくなってきた。
一週間前には夜七時でも明るかったのに、いまはもう、薄暗い。
さて、今日はその浜に遊ぶ人々は何人訪れるだろうか。その浜、私の店の眼の前にあるが、しかし、海の家に吸い込まれ、百㍍の距離がある私の店を訪れるお客の大半は、島の人々。
そんな愚痴を撒き散らしながら、いまから、店に出勤となる。