小鳥遊葵(たかなしあおい)のブログ

雑多なことを、気ままに書き連ねている「場」です。

紙本~WEB。

  WEBなる媒体がなかったころ、作家は紙本を主体に作品を発表してきた。
 ハードカバー、文庫本、あるいは週刊誌や月刊誌の紙媒体への寄稿を仕事とし、糧としてきた。
 いまは違う。むろん、まだまだ本や雑誌がメインではあるだろうが、物を書くことを生業にしている作家の活動の場も多様化しているようだ。
 とはいっても、過去と比較すれば、圧倒的に読まれなくなってはいるのだが。

 ともあれ、一般小説のみならず、官能小説(文庫本)の分野でも、紙本になった作品は半年か一年後にはWEB媒体で再び売り出される。数は大したことないが、WEBでは絶版はいまのところないようなので、書き手にとってはとても助かるシステムなのだ。

 売れる部数はまだ、紙本には及ばないが、印税のパーセンテージは紙本よりは多少いい。それが年に三度、振り込まれる。額の多寡でなく、忘れていたころに、たとえ少額ではあっても降り込まれていると、何か妙に得した気分になり、いい歳をして浮き足立つ。

 実は今日、銀行に用事があり、記帳したところ、それが入っていてとても嬉しくなった。それを確かめに行ったのではなかったので、いい気分になり、その額ぐらいの買い物をしてしまった。

 三月に刊行された拙著のWEB化は来年だろうか。八月には新刊が出る。
なかなか新しいオファは来ないが、地道に書き続けていれば、いつの間にかweb落ちしていたかつての作品も、絶えることなく生き続ける。そう思うと、自然に書く力も湧いてくる。

 そんなこんなで、今日はもう一つの仕事は休みでのんびりしているが、八月刊行の次の作品に向けて、そろそろ動き出そうと思う。

 

 f:id:kugunarihama:20150622232736j:plain写真は四年前の大津波で、鉄筋の建物だけが残っている気仙沼の高台から、私が棲む島を撮ったもの。