小鳥遊葵(たかなしあおい)のブログ

雑多なことを、気ままに書き連ねている「場」です。

 討論。

f:id:kugunarihama:20150618173113j:plain 党首討論を観ていた。与野党の党首たちによる、派遣法というか、個別自衛権――集団自衛権に関するものだ。
 実に噛み合わせない。というよりは、与党党首で首相である阿部さんは、わざと噛み合わなくしているような気がしてならない。
 やはり、与野党は拮抗してないといけないね。こうまで数的差があると、政権党はどうしても傲慢にしか映らない。安倍さんの表情を見ていると、上から目線を隠そうともせず、終始揶揄しているようにしか思われない。
 あれは与党推薦の憲法学者までが、現憲法下では自衛隊派遣は違憲、との判断をしたことを受けての、与野党の攻防だろう。自民党オウンゴールの見事さに思わず苦笑してしまったが、あの憲法学者だって、政権党が示す言動に異を唱えているのではなく、あくまでも現憲法下では違憲と言っているに過ぎない。
 要は、改憲してから堂々と押し進めろ、と言っているのだろう。
 それでは何故、改憲論議をしないのか。明白である。
 国民の不支持を熟知しているからだ。だから、強硬突破してでも、現憲法をわざと拡大解釈し、誰が見ても無理だと思うことをごり押ししようとしている。

 ある代議士は、現憲法は戦後、アメリカがつくったものだから、日本人が自ら日本の憲法をつくり上げるべきだという。だが、それは違う。
 もしそんな理屈で今回の騒動を括ろうとしているのなら、それはあきらかに間違いだ。なぜなら、
この前、阿部さんはアメリカ議会で演説し、今年中に、いま推し進めようとしている自衛隊員の海外派遣法を成立させようとしている。しかし、それは日本人というより、米国が望んでいることであり、結局、日本人ではなく、米国の意のもとにつくられる、憲法の新解釈に等しくなる。

 いま自衛隊員の自殺死が週刊誌などで取り上げられている。かなりの人数が自ら死を選んでいる。
先にイラクに派兵させらけれた隊員の自殺者が多いとも聴く。さらには少子化により、今後、自衛隊に入隊する若い者たちの数は激減してくるだろう。
 そのとき政府はどう対処するだろう。他国への戦場派兵どころか、本来の意味の国を護る隊員の数が極力減った将来を想像すると、それを回避する方法として真っ先に浮かぶのは「徴兵制度」ではないだろうか。

 来年からは選挙の投票権が十八歳から与えられる。高校生からだ。彼らが果たして、現政権の言動をどのように判断するか。とても興味を抱き、そのニュースをため息交じりに見ていた。